漆の製造工程

漆とは 

漆とは、うるしの木の樹液のこと。

うるしの木から採取した樹液には、漆だけでなく、樹の皮や塵などが含まれます。それを濾過・精製するのが私たち澤田漆行の仕事です。

抗菌作用・耐久性にすぐれた漆は、食器や高級家具、神輿などの塗料として、私たちの生活に根ざしています。

漆の製造工程 

採取した漆はまず濾過され、漆器の下塗りなどに用いられる「生漆」となります。さらに、撹拌(かくはん)して成分を均一にする「ナヤシ」と、水分を蒸発させる「クロメ」という工程を経て、精製漆ができあがります。

濾過

まずは採取した樹液に含まれる、樹の皮や塵を除去します。

 

撹拌(ナヤシ)

精製する漆にあわせて成分を組み合わせ、機械に投入。撹拌することで成分を均一にし、粒子を細かくしていきます。これを「ナヤシ」といいます。

 

クロメ

撹拌した漆に、炭を入れた火床をかけます。熱を加え、漆の水分を蒸発させる工程です。水分が蒸発することで、漆は徐々に、深く黒い色へと変化していきます。
 

 

仕上げ

漆を遠心分離器にかけて余分なごみを取り除き、精製漆の完成です。